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なぜ月曜日はメンタルの不調を感じやすいのか?
「日曜の夜になると気が重くなる」「月曜日の朝が一番つらい」
そんな声を聞いたことはありませんか?
実は、月曜日に気分の落ち込みや不調を感じる人は少なくありません。
この記事では、その理由と対処法について、こころの専門家の視点からお伝えします。
1. 週末とのギャップが心と体に負担をかける
休日は、自分のペースで過ごすことができ、脳も体もリラックスモードになります。
しかし、月曜日になると一気に「社会モード」に切り替える必要が出てきます。
この切り替えの負荷が、「だるさ」や「気分の重さ」につながることがあります。
特に、週末の睡眠リズムが平日と大きくずれていると、“社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)”と呼ばれる状態になり、朝の目覚めがよりつらく感じられることもあります。
切り替え自体ができなくなっている場合は、こころの赤信号です。
2. ストレスの記憶がよみがえる
月曜日は、「また1週間が始まる」「あの上司と会わなきゃ…」といった職場や学校でのストレスを連想しやすいタイミングです。
脳は過去のネガティブな経験を「思い出しやすい場面」で再生してしまうため、日曜の夜から月曜の朝にかけて、気分が落ち込みやすくなることがあります。
3. セロトニン活性の低下も一因に?
心の安定に関わる脳内物質「セロトニン」は、朝の日光やリズム運動(散歩・食事など)によって活性化されます。
休日に昼夜逆転したり、家にこもりがちだったりすると、セロトニンのリズムが乱れ、月曜日に元気が出ない状態につながることがあります。
4. 無理にがんばろうとするほど、心が疲れることも
「月曜日からちゃんとしなきゃ」「遅れを取り戻さなきゃ」と思うほど、プレッシャーが増してしまい、気力が追いつかなくなることもあります。
まじめで責任感の強い人ほど、“月曜うつ”のような状態に陥りやすいとも言われています。
月曜の不調をやわらげるヒント
- ・日曜の夜は静かに過ごし、就寝リズムを平日に近づける
- ・月曜の朝は朝日を浴びて軽く体を動かす
- ・「月曜は慣らし運転でいい」とハードルを下げる
- ・気分が重いときは、無理せず相談できる場所を持つ
それでもつらいときは…
月曜日のつらさが毎週繰り返される、あるいは日常生活に支障をきたすほど苦しい場合には、
うつ病や適応障害などのメンタルの不調が背景にあることもあります。
その場合は、無理にがんばり続けるよりも、早めに医師や専門家に相談することをおすすめします。
おわりに
月曜日に心が重くなるのは、多くの人が経験する自然な反応です。
「自分だけが弱いわけじゃない」と受け止めて、少しずつできる工夫を取り入れてみてくださいね。
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