
「不安障害」とは?パニック障害との違い
「不安障害」という言葉を聞いたことはありますか?なんとなく心配しすぎたり、落ち着かない状態を思い浮かべる方も多いかもしれません。実は、不安障害はれっきとした精神疾患の一つで、さまざまなタイプが存在します。この記事では、不安障害の基本的な特徴と、似た症状を持つ「パニック障害」との違いについて、わかりやすく解説します。
不安障害とは?
不安障害は、「必要以上に強い不安」や「コントロールできない心配」が続くことで、日常生活に支障をきたす状態を指します。脅威がないのに強い恐怖や不安を感じてしまうのが特徴です。
日常的なストレスや不安は誰にでもありますが、不安障害ではその程度が強すぎたり、持続時間が長かったりします。また、理由のない不安や、実際には危険がない場面での強い恐怖が出現することもあります。
不安障害の主なタイプ
- 全般性不安障害:日常のささいなことに対して、過度な心配が続く
- 社交不安障害:人前で話す・注目されることに強い恐怖を感じる
- 特定の恐怖症:高所・虫・注射など、特定の対象への強い恐怖
- パニック障害:突然の強い不安発作(パニック発作)が繰り返し起こる
パニック障害との違いとは?
不安障害の一種に含まれる「パニック障害」ですが、他の不安障害とは少し異なる特徴があります。
パニック障害では、突然「激しい動悸」「息苦しさ」「めまい」「死んでしまうかもという恐怖」などが襲ってくるパニック発作が繰り返し起こります。発作の時間は数分から20分程度が多く、何の前触れもなく起こるため、強い恐怖を伴います。
一方、全般性不安障害などでは「じわじわと続く心配ごと」が中心であり、突然の発作は少ない傾向にあります。この点が大きな違いです。
「また発作が起きるかも…」という不安
パニック障害の方は、発作そのものの恐怖だけでなく、「またあの発作が起きるかもしれない」という予期不安を強く感じるようになります。その結果、人混みや電車など、逃げられない場所を避けるようになり、生活の幅が狭くなっていくこともあります。
治療法について
不安障害・パニック障害は、治療によって改善が期待できる病気です。主な治療法には、以下のようなものがあります。
- 薬物療法:抗不安薬や抗うつ薬で不安のレベルをコントロール
- 認知行動療法:不安や恐怖を引き起こす思考パターンを見直す心理療法
- リラクゼーション:呼吸法やマインドフルネスなど、心を落ち着かせる技法
早めに医療機関を受診し、自分に合った治療を見つけることが大切です。
まとめ
不安障害は、日常の不安とは異なり、生活に支障をきたす「こころの病気」です。パニック障害はその一種であり、突然の発作が特徴です。どちらも早期の対応で症状の改善が期待できます。もし「最近、不安で落ち着かない」「突然、息が苦しくなるような発作がある」といった症状に心当たりがあれば、お気軽に当院までご相談ください。
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