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うつ病や適応障害などで休職をしていると、「早く職場に戻らなければ」という焦りや不安を感じる方も多いでしょう。 しかし、復職はゴールではありません。むしろ本当のスタートは、職場に戻ってから「無理なく働き続けられる状態」を維持することです。
なぜ「復職がゴール」ではないのか?
復職直後は、体調や環境の変化により再び体調を崩しやすい時期です。実際、休職から復職した方のうち、約3割が1年以内に再休職を経験するといわれています。 再休職を繰り返すと、自信の喪失や職場での立場の悪化、経済的不安につながり、回復がさらに難しくなってしまいます。
復職を安定させるためのポイント
復職後の生活を安定させるためには、次のような工夫が大切です。
1. 無理のない勤務スケジュールを組む
- 最初は時短勤務や隔日勤務など、段階的に働く
- 疲れが溜まらないように、残業や夜勤は避ける
2. 職場とのコミュニケーションを大切にする
- 上司や人事と相談しながら、仕事内容や業務量を調整する
- 困ったことがあれば早めに相談し、抱え込まない
3. 生活リズムを整え、体調管理を続ける
- 十分な睡眠とバランスのとれた食事を意識する
- 軽い運動やリラクゼーションを習慣にする
4. 通院・服薬を自己判断で中止しない
- 「もう大丈夫」と思っても、主治医の指示があるまでは治療を続ける
- 薬の副作用や体調変化は必ず報告する
再休職を防ぐためにできること
復職後も、月1回程度の通院やカウンセリングを継続し、早期に体調の変化に気づくことが大切です。また、ストレスの原因が職場環境にある場合は、配置転換や業務内容の見直しも検討しましょう。
まとめ
復職はあくまで「社会生活に戻るためのスタートライン」です。 焦らず、医師や職場と連携しながら、無理のない働き方を続けていくことが、再休職を防ぎ、長期的な回復につながります。
もし復職や再休職への不安がある方は、主治医や会社の上司と一緒に、無理のない復職プランを立てましょう。当院でも、復職支援や定期的な相談を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
当院に通院を希望される方は「初診の方へ」をご覧ください。