
診療案内
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睡眠に何らかの問題がある状態をいい、最も多いとされているのが不眠症です。入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害により、必要な睡眠時間が十分に取れず、睡眠の質が低下することで日中の疲労、集中力の低下、不調、気分変調などが起こります。
睡眠障害の治療では、生活習慣や睡眠環境を整えることが大切です。起床・就寝時刻を一定にして生活リズムを整えます。日中は適度に活動的に過ごし、寝る前のカフェイン、喫煙、アルコールは控えます。ぬるめのお風呂で身体を温めることも効果的です。就寝する部屋は快適な温度と湿度を保ち、できるだけ外の音は遮断して照明も適度に暗くしましょう。
生活習慣や環境を整えても改善しない場合には睡眠薬などの薬物治療が検討されます。
適応障害とは、ストレスが原因で引き起こされる感情の症状によって、ときに異常な行動に出たり、体調不良を起こしたりする病気です。適応障害の症状には様々なものがあり、それらは、受けているストレスや環境、性格などによって現れ方が違います。
過度な不安から起こる症状には動悸や息切れなどがあります。また、何事も悲観的に捉えてしまったり、わけもなく憂鬱や喪失感に襲われたりすることもあります。会社に行こうとするとお腹の調子が悪くなったり、頭痛が起こってしまったり、腰や背中が痛くなるというように体調不良として現れることもあります。
治療としては、まず、ストレスの元に気づくことです。その上で、ストレスから逃れることが可能であれば、一旦ストレスを取り除いた環境で過ごすことが大切です。
うつ病は、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神状態で、不眠や食欲不振、疲れやすい、集中力の低下などの身体的症状が現れ、日常生活に支障が生じてきます。精神的、身体的ストレスを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態であり、ものの見方や考え方が否定的になる傾向もみられます。
うつ病は気分障害の一つですが、気分障害にはうつ病との鑑別が必要な双極症(うつ状態と躁状態を繰り返す病気)などがあります。うつ病かなと思ったら、自己判断をせずに早めにご相談ください。
双極症(そうきょくしょう)は、気分の波が生じる精神疾患で、「双極性障害、双極性感情障害、躁うつ病」とも呼ばれます。気分が高まり活動的になりすぎる『躁状態』と、気分が落ち込み何もできなくなる『うつ状態』を繰り返すのが特徴です。躁状態では、気分が高揚し、眠らなくても平気になったり、話が止まらなくなったりします。うつ状態では、気分が沈み、何をしても楽しく感じられず、食欲や睡眠にも影響が出ることがあります。
原因は脳の働きや遺伝、ストレスなどが関係していると考えられています。
治療には抗精神病薬や気分安定薬を中心とした薬物療法や、心を安定させるための心理療法が有効です。治療を受けることで、今までどおりの生活がおくれるようになる方がほとんどです。
めまいや動悸、吐き気、発汗、窒息感、手足の震えといった症状が、突然理由もなく起こります。そのために生活に支障が出ている状態がパニック障害です。「死んでしまうかもしれない」という不安に襲われながら、救急車で病院に運び込まれるけれども、検査しても異常はなく、そのうちに苦しかった症状が消えていきます。このパニック障害は、薬物治療に加えて精神療法の併用が重要とされています。
強迫性障害は、強迫観念と強迫行為の2つの症状が、少なくとも2週間以上、ほぼ毎日みられ、生活に支障をきたす病気です。強迫観念は、「鍵やガスの元栓をしめ忘れたのではないか」、「手にバイ菌がついているのではないか」(不潔恐怖)、「車で人をひいてしまったのではないか」(加害恐怖)などと、意思に反して繰り返し頭に浮かぶ考え、観念、イメージであり、不快感、不安、苦悩、苦痛を引き起こします。強迫行為とは、強迫観念を抑え込もう、振り払おう、消してしまおう、中和しようとして、「鍵や戸締りやガスの元栓などを何度も確認する」(確認強迫)、「何度も手を洗う」(洗浄強迫)、「何度も同じ道を通る」などのくり返す行動や儀式的行為のことです。強迫行為は、自分でも過度で不合理でばかげた行動だと思いながらも行わずにはいられず、多くの時間やエネルギーを費やして社会生活や日常生活に支障をきたします。米国では強迫性障害の罹患率は1.9~3.3%と報告されており、日本の大学生対象の調査では罹患率は約1%程度と推定されています。
発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、子どものころから行動や情緒に特徴がある状態です。発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などがあります。
自閉症スペクトラム症(ASD)は、他の人とコミュニケーションをとり関係をもつことが苦手です。また、行動、関心や動作のパターンが限定的で、多くの場合、決まった行為にしたがって毎日を過ごすという特徴があります。一方、注意欠陥多動性障害(ADHD)では、注意を持続したり、集中したり、課題をやり遂げたりすることが苦手であったり、過剰に活動的で行動が衝動的というような特徴があります。以前は自閉症スペクトラム症(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)は同時に診断することはない別の障害と考えられていましたが、最近は両者が並存することもあることが知られています。
発達障害は、通常は子ども頃に特性が明らかになって気づかれ、診断されることが多いのですが、子どもの頃は気づかれないでいたものの、大人になって環境や役割の変化によって特性が顕在化して初めて診断される場合もあります。
さらに、その特性のために心理社会的なストレスが高くなり、適応障害やうつ病など他の障害を合併リスクが高いことも知られています。適応障害やうつ病の症状のために初めて精神科を受診して背景にある発達障害が診断されることもあります。
不安・イライラ・抑うつ気分・不眠など、メンタル症状の治療に漢方薬を処方することがあります。
精神的な症状が強い場合に漢方薬だけで対応することはありませんが、こころの不調に伴って起こるからだの症状に効果的な漢方薬は数多くあります。
からだの症状に対してはもちろんのこと、精神的な症状に対しても抗うつ薬や抗不安薬などの精神科の薬に加えて、もしくは単独で漢方薬を用いることができます。
身体の不調が緩和されてくると、精神面の症状の改善にもつながります。
漢方薬を処方する際は、「うつ病に対して抗うつ薬」「睡眠障害に対して睡眠薬」というような考え方ではなく、症状を来たすおおもとの不調がどこにあるのかに着目し、心身全体のバランスを調整していきます。
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